「森をつくる」ってどういうこと?
森に関する素朴な疑問にこたえます。

森は何で大切なの?

森にあるたくさんの木々は、山に降った雨をたくわえます。たくわえた雨水は、根や土の中でゆっくりときれいになって、人間や生き物たちの飲み水になったり、畑や田んぼで使われます。木から落ちる葉は、虫たちによって土になり、またそれが木の栄養になります。木の実は、動物たちの食べ物になります。森はきれいな水と土をつくり、様々な生き物が暮らす場所。もちろん人間も森がなければ生きていくことはできません。

なぜ人が手をいれる必要があるの?

日本の森の40%は人がもくざいとして売るために植えられた森(人工林)です。人工林は、まっすぐ育てるために間隔を狭く植えてあるため、手を入れずにそのままにしておくと、太陽の光が入らず、つるが絡み合った暗い森になってしまいます。つるを取ったり、木と木の間隔を広げる「間伐作業」をすることで、森に光が入るようになり、太い木々が育ち、明るいきれいな森になります。

どうして荒れてしてしまうの?

戦後、日本の山にはたくさんのスギやヒノキが植えられました。その後、外国から安い木材が大量に日本に入るようになり、日本の木は使われなくなりました。すると、森を手入れするお金が入らなくなってしまったり、世代交代の間に、森の持ち主がわからなくなってしまったため、森は荒れてしまいました。日本の森の多くは、個人が持っている森です。今では、手入れをする前に持ち主や境界を探すことから始めなければなりません。

どんな森がよい森なの?

良い森かどうかは、森の土を見ると良いでしょう。土の表面には、落ち葉が積もっていますか?落ち葉の下の土はフカフカですか?ここがフカフカだと、たくさんの虫や微生物が住んでいる証拠!その虫や微生物によってたくさんの栄養が作られ、木々や植物が元気に育ちます。元気に育った植物の根が、土砂災害を防いだり、きれいな水を生み出してくれるのです。